良性発作性頭位めまい症って?
- 頭を動かすとめまいが
「良性発作性頭位めまい症」は、寝返りを打つ、寝床から起き上がるなど、頭の位置を変えたときに、回転性のめまいが起こる病気です。多くの患者が“天井がぐるぐる回って見えた”と訴えるほどの激しいめまいで、数秒から数十秒でいったんは治まりますが、頭を動かすと再び起こります。また、吐き気を伴うこともあります。高齢者や過去に結核治療薬のストレプト町のマイシンを使ったことがある人、交通事故などで頭にタト傷を受けた人、慢性中耳炎の人に多く見られます。

- 受診して原因を特定
原因は、平衡感覚をつかさとっている内耳の前庭(ぜんてい)器官の翼常という説が有力です。前庭には耳石(じせき)という炭酸カルシウムのかたまりを抱いた耳石器があり、ここからはがれ落ちた耳石が三半規管に侵入。頭を動かしたときに一緒に動いて、三半規管の機能を乱すと考えられています。比較的早いうちに自然に治まることがほとんどですが、メニエール病や脳の病気など、頭位性めまいを伴う他の病気もあるので、自己判断や放置は禁物。医療機関を受診して原因を突き止めることが大切です。