酒造を訪ねよう
- 寒造り新酒の季節
古代、日本酒は必要なときに醸造され、すぐに飲み干されていました。江戸時代の中ごろには搾った酒を一定の期間貯蔵できるようになり、酒造りに適した冬場の醸造が定着したといわれています。現在では年間を通じて造られていますが、秋に収穫した米を使って10月から翌年の3月にかけて醸造を行う蔵元は多く、12月ごろから新酒が蔵出しされます。12月から翌2月に造られた酒は「寒造り」と呼ばれ、とりわけ、気温・水温とも最も低い今の時季は香りと風味がよいといわれています。

- バスツアーも充実
完成を告げる杉玉が掲げられたら、新酒の蔵出しの時季。その年の出来映えを披露する「酒蔵開き」が行われていないか、ぜひチェッワしてみてください。最近は恒例のイベントとして開催されるケースが増え、試飲や利き酒のほか、酒蔵の見学や地元の特産品の直売会などを楽しめるところもあります。また、酒どころでは蔵めぐりが企画されたり、バスツアーのコースに組み込まれたりして、酒蔵開きがより身近になっています。飲み過ぎにはくれぐれも注意してできたての風味を楽しみましょう。