長引くせきにご用心

長引くせきにご用心

 

  • 初期は多くが無症状

 結核菌以外の抗酸菌によって起こる「肺非結核性抗酸菌症」が、中高年を中心に急増しています。非結核性抗酸菌は水や土壌などに生息しており、土ぼこりや水蒸気を吸い込んで感染すると考えられています。初期は無症状のことが多く、健康診断の胸部レントゲンで影が見つかり、精密検査で判明するケースが増えています。通常は数年~10年以上かけて悪化し、進行するとせきやたん、発熱、体重減少などが見られるようになります。ただし、結核のように人へ感染する事はありません。

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  • 疑わしい時はすぐに受診

 重症化すると肺の組織が壊れて呼吸困難に陥る危険性があるので、疑わしい症状が見られる場合は速やかに受診。治療では抗菌薬を少なくとも1年半以上にわたって服用しますが、体内から完全に菌を消すことは難しいため、治療終了後も再発がないか定期的に診察を受ける必要があります。また、感染源が特定しにくい病気ではあるものの、日常生活では浴室を乾燥させてカビが生えないように注意しましょう。