大人の偏平足にご用心
- 筋肉の衰えが原因
扁平(へんぺい)足は、足裏の土踏まずが低くなっている状態です。成長期の子どもにはよく見られますが、土踏まずを持ち上げている後脛骨筋(こうけいこつきん)と呼ばれる筋肉が加齢や運動不足により衰えると、大人でも偏平足が起こることがあります。主な症状は、内くるぶし周辺の痛みと腫れ。つま先で立ったり歩いたりすると悪化します。また、土踏まずには歩行時に足にかかる衝撃を吸収する機能があり、偏平足になると衝撃がダイレクトに伝わって膝や腰の痛みを引き起こします。

- 早期発見・治療が大切
進行すると歩行に支障をきたすおそれがあるので、前述のような症状がみられる場合は速やかに受診しましょう。軽症の治療は、安静を保つとともに、土踏まずを支える中敷きを装着した靴を使用します。強い痛みを伴う場合や、腱の損傷が明らかなときは、手術が必要になるケースもあります。一方、予防のためには、足の筋肉を鍛えることが大切です。じゃんけんをするように足指を動かす、床に敷いたタオルを足指で取るといった体操を習慣にするとよいでしょう。